浴室ドアの前の床がベコベコしてきました・・

 

Q 浴室ドアの前の床がベコベコしてきましたので、2年前に
床を直しましたが最近また床が同じようにベコベコしてきた
ように思います。どうしたらいいですか? 

 

A お問い合わせ有難うございます。
同じ内容のお問い合わせを沢山いただきます。

戸建てのタイルの浴室とお聞きしました。
2年前に床を直したという事ですが、ベコベコしてきた原因を
直していないので、また同じようになるのは当然です。

 

おそらく浴室からの漏水です。

 

給排水管の漏水という事もありますが、タイルの割れや目地の
割れから少量づつ漏れて、ドア前の床根太が腐食したもの
でしょう。

 

脱衣場漏水①.jpg床下に漏水しますので
ほとんどの場合、脱衣場の
床の根太よりも土台から
腐食している場合が多く、
床がベコベコしている
時点でおそらく土台は使い物に
ならない状態でしょう。

 

このようなタイルの浴室は「在来工法」とよばれ、古くから行われている日本の建築方法です。

 

メリットとしては大きさや形に自由度が高く、デメリットとしては
防水性が弱いという事です。

 

タイルは完全な防水効果はありません。
もっと詳しく言えば、タイル目地は防水ではありません。
下地材で防水し、その上にタイルを貼るという工法です。

 

タイル下地は腰上まではブロック基礎で上部の壁は
外壁などと同じで バラ板の上に「アスファルトフエルト紙」
を貼り、セメント下地、タイルとはります。
(最近では透湿防水シートですが、リフォーム工事の為、
古くから使われているアスファルトフェルトがほとんどです。)

 

毎日たくさん水にあたる部分はブロック基礎になっていますが、
ドア下はほとんどの場合、土台(木材)ですので
ドア前がベコベコしてくる事が多いのはその為です。

 

2階にある浴室や集合住宅にある在来工法の浴室は
間違いなく「アスファルト防水」や「FRP防水」など
しているはずですが、1階にある在来工法でこのような
防水工事はほとんどしていません。

 

それどころか腰上までブロック基礎にしていないお家も多く、
床まで「バラ板」にアスファルト紙、タイルでできている浴室は
解体してみると大変な事になっています。

 

土台腐食①.jpgドア下腐食.jpg

 

 

 

 

 

 

 

 

土台の腐食や漏水は「シロアリ」発生の原因になります。

 

 

~『システムバスにリフォームするのがオススメです。』~

 

浴室からの漏水だとわかった場合、一番のオススメは
システムバス(ユニットバス)にリフォームする事です。

 

漏水の原因は1か所とは限りません。
また、解体しないと見えない部分もあります。

 

右上の写真のように、外壁に面した土台を入れ替える
場合、浴室は解体しないとできません。

 

この状態から、在来工法でタイルの浴室を作る場合と
システムバスを設置する場合を比較すると、商品にも
よりますが、システムバスの方が工期も金額も
抑えられると思います。

 

システムバスは当然、防水機能が高い為、今後
土台が腐る事もありません。

 

ただ、在来工法の浴室には、システムバスで対応していない
サイズも多くありますので、専門の業者にご相談する事を
お勧めします。(タカラスタンダードさんはサイズに限界は
ありますが、ピッタリサイズにできるシステムバスがあります。)